「おおかみこどもの雨と雪」のファンタジー子育て論

オオカミと人間のこどもを育てる事になったシングルマザーを描いた作品。

大学生の花はある日、大学で受講生として来ていたある青年と出会う。お互いに両親を早くに亡くし、天涯孤独の身の上から仲良くなり心を通わせる2人。

しかし、彼は絶滅したはずのニホンオオカミの血が流れており人間との半獣人として人目を忍んで暮らしている『おおかみおとこ』だったのだ。

それでもと、『おおかみおとこ』との生活を選ぶ花。やがて、2人の間には雪と雨いう名前の『おおかみこども』が生まれる。愛する夫とこどもたちに囲まれた生活。しかし、そんな幸せな日々は『おおかみおとこ』の急逝で幕を閉じる。

花はシングルマザーとして、都会で1人奔走するもオオカミの血をひいたこどもを2人も人目を忍んで育てるのは難しく田舎に移住し子育てをする決心をする。

自然の中で、花の願い通りのびのびと育つ2人。しかし、大きくなるにつれ2人は『人間として生きるか、オオカミとして生きるか』決断をする事となる。果たして2人はどんな決断をするのか…。

オオカミと人間のこどもという時点で十分、ファンタジーですが。花と『おおかみおとこ』の子育て感だけ見てもいい意味でとてもファンタジー。

子育てにおいて(子供にこう対応できたらいいな)(こんな事を言えたなら)そんな、親の理想が詰まっています。

作中で「好きなものになればいい、それまで見守るのが親の役目」と『おおかみおとこ』がこどもたちを前に語るシーンがあるのですが。

多分それは、世の中ではファンタジーの部類に入る発言できっと殆どの親御さんが本当に子どもが「ミュージシャン」や「画家」と答えるならば眉を顰め頭を抱える事でしょう。

花も、こどもたちの決断を夫の遺言通り尊重します。

はっきり言って、子育ての綺麗事と理想がふんだんに描かれています。

それでも、理想が描かれるのは大切な事だと思うのです。初心にかえる切っ掛けになると言えば良いでしょうか。子育てに悩んだ時や迷った時、ふと見たくなる作品です。