激突DUEL スペシャル・エディション

私が初めてこの映画を見たのは、劇場版ではなくテレビ版でした。
とっつきにくい洋画ですが興味本位で見始めると最初からラストシーンまで興奮しっぱなしでした。
テレビ版では主人公の男の声を徳光和夫さんがやっており、あとからわかったのですが、この作品世界的な映画監督スティーブン・スピルバーグだったのです。
率直に「どうりで面白いわけだ」と思いました。なにしろすごい影響を受けた私はDVDを中古で購入し、改めて名作だと感じております。
話はちょっとしたトラブルから始まるのですが、主人公が運転する車がトレーラーを追い越す事から始まります。
そしてトレーラーがまた追い越す。ちょっとした人間の心理なんでしょうが、うまく描写されています。
だんだんトレーラーの追い越し方が過激になり、このあたりから主人公は恐怖を感じていくのです。
舞台は広大なアメリカのハイウェイ。
ほぼ一本道ですが途中で色々な駆け引きがあります。
普通に走れば乗用車のほうがスピード出るのですが、まさか自分がこんなに追いかけられると思っていない微妙な心理状態も共感ができるところです。
ある程度振り切って「これであきらめただろう」と思っても、給油のためガソリンスタンドに寄ったりするのですがトレーラーは容赦なく狙いをすませたように突っ込んで来ます。
これでたぶん主人公は「あのトレーラーは本気で殺そうと思っている」と感じたはずです。
途中エンジントラブルがあり不利な状況でもなんとかギリギリ坂道を利用して逃げられる。
このへんのスリルの表現もさすがです。
ここはドライバーと話し合おうと考えた主人公も頭の中が半パニック状態で結局、トレーラーの顔がわかりません。
そうなんですこの映画、最後まで犯人の顔がわからず終わるのです。
意を決した主人公はこのトレーラーの直接対決を覚悟します。
最後は命は助かるのですが、ただ車を走らせていただけなのにこんな恐怖を表現できる。こんな映画はほかにはないでしょう。